アメリカで出産する際にかかる費用
妊娠が判明し、嬉しさと同時にやってくるのが不安。ましてや海外での妊娠生活や出産となると不安も大きくなりますね。
NY出産体験記で出産予定日から私の出産体験を書きましたが、今回は出産費用に実際にいくらかかったのかをシェアしたいと思います。
実際にかかった費用
それでは我が家が実際に払った費用を公開します。
オリジナル金額:
病院側が設定している通常金額。(言い換えれば保険に入っていなければ、この金額が請求されるということになります。)
保険会社向け金額:
保険会社と病院の間の契約により決められた金額
自己負担額:
保険会社向けの金額から、保険によってカバーされる金額を差し引かれた後の金額で、つまりこれが実際に支払う金額です。
私たちの自己負担は995ドル(およそ11万円)でした。
オリジナルの金額は33,018ドル(およそ370万円)驚きの価格です。
アメリカは医療費が高額とは聞いていたけれど、ここまでとは・・・
保険料が高くて入れない人もいらっしゃる中、駐在員の家族としてアメリカに滞在する私は主人の会社から保険料の補助を受けているので助かりました。
※加入する保険会社・保険プランによって請求額(自己負担額)が異なりますので、ご了承くださいませ。しかし、私の周りの駐在員(商社・金融・メーカー)の奥様に聞いたところ、大体このような感じでした。
ほんとうにあった怖い話(出産で高額請求!?)
国民皆保険制度の日本とは異なり、ここアメリカでは各々が民間の保険会社と契約します。保険料が高額ということもあり、およそ10~15%が保険未加入であると言われています。駐在員やその家族の方は会社が用意した保険に入ると思いますので、保険未加入ということにはならないと思いますが、加入している保険によって自己負担額が異なるので注意が必要です。
妊娠・出産の医療費に関する、ほんとうにあった怖い話
(私の直接の友人の話も含まれていますので、決して珍しいことではありません)
・子供を産むつもりはなく、妊娠・出産はカバー対象外の保険に加入していた。妊娠が判明してからのプラン変更や新規契約をすることができず、数万ドルを支払った。
・産婦人科医は保険適用の医師だったが、麻酔医が保険適用外の医師が担当したため、請求額が高額にになった。
・妊娠・出産はカバー対象外だったものの、出産当日帝王切開となり、それにより単なる「出産」ではなく「外科手術等の医療行為」に区分が変わり保険でカバーされ事なきを得た
・ダンス留学で渡米した(旅行保険のみで医療保険未加入)が、アメリカ人の彼氏の子供を妊娠。彼氏の医療保険を使うために急いで入籍。
こんなことにならないためにも、自分の医療保険は把握しておきたいですね。
【参考】【簡単解説】アメリカの医療保険
このページの最後にもリンクを張ってます。
日米の出産費用の比較
日本の場合定期健診が5千円~1万円、出産(入院費込み)費用の相場が30万円~40万円(中にはものすごい手厚いサービスや食事を売りに100万円かかる病院もある)かかるようですが、国から出産育児一時金30~42万円が支給されますので、自己負担は10万円くらいとのこと。私のアメリカでの出産と同じくらいの価格でした。旦那の駐在員向けの医療保険プランなので自分でプランは選ぶことはできませんが、日本と同等レベルの自己負担になるようにパッケージを設定されているのだと思います。
しかし、日本では自己負担で受ける、新型出征前診断のNIPT(日本だと20万円)や無痛分娩(日本だと追加で10万円ほど)の費用も含めて994ドル(約10万円)でした。
その他にも、搾乳機が保険(オバマケア)で無料支給されたり、授乳講習を全額保険適用で受講することもできました。
最後に・・・。マタ旅について考える
綾野剛さん主演でドラマ化された漫画『コウノドリ』14巻で妊娠中の旅行についての話が掲載されていますが、もし旅行先で異常が起こり、病院で治療を受けたり、入院や出産となった場合、高額の医療費が請求される可能性が高いです。アメリカのケースでは上述の通り、オリジナル価格に則り数万ドルという費用が請求されますし、切迫早産などで長期入院となれば、費用は恐ろしい金額になるでしょう。
実は私は、一人目妊娠当時は、コウノドリを読んでいなかった為、安定期なら無理しすぎないように気をつければ旅行は大丈夫と考えて、妊娠18週にヨーロッパ旅行、妊娠32週にカナダ旅行に行きました。その後、コウノドリを読んで、マタ旅は医療保険でカバーされる範囲内(つまりアメリカ国内)にするよう考えを改めてました。