遺伝子組み換え食品(GMO)とは?
アメリカでオーガニックスーパーを見ていると、【NON-GMO】【GE-Free】【Conteins NO GMOs】という表記をよく目にします。GMOとはGenetically Modified Orgasnismsの頭文字をとったもので、≪遺伝子組み換え作物≫のことです。
下記のNON-GMOのマークが遺伝子組み換えでない作物の表示マークです。
なぜ遺伝子組み換えするの?
遺伝子組み換えをする理由は下記の通りです。
除草剤耐性をつける
雑草は除草剤で除去し、育てたい作物だけを育てるため
害虫対抗性をつける
害虫がよりつかず、害虫を駆除する手間を省くため
殺虫性をつける
食べると害虫の消化管が破壊され、殺虫剤が減らせるため。つまりは殺虫剤のコスト削減につながります。
ウィルス対抗性をつける
ウィルスにより枯れてしまう食物をへらすため。つまり、生産性、効率を上げるため。
ストレス対抗性をつける
温度や湿度などの環境ストレスに対応させるため、ストレスで枯れてしまう植物を減らせます。
果物の収穫期を拡大させるため
例えば、本来7月~8月までの2ヶ月しか収穫できなかった食物を、5月~10月までの6ヶ月収穫できるようにするなど。
GMO、代表的な食物
遺伝子組み換えが行われている代表的な食物は下記のとおりです。
・大豆
・とうもろこし
・キャノーラ 菜種(キャノーラ油、菜種油の原料)
・Cottonseed コットンシード(コットンシードオイルの原料)
・Sugar Beets シュガービーツ(テンサイ糖、ビーツシュガー等の原料、普通の砂糖に一部使われている場合もあります)
・アルファルファ
・パパイヤ
・ジャガイモ
2012年のデータでは、全世界の、大豆作物の81%、とうもろこしの35%、綿の81%、キャノーラ(なたね)の30%が遺伝子組み換え作物です。少し古いデータなので、今はもう少し減っているかもしれません。
2017年のデータでは、全世界の、大豆作物の77%、とうもろこしの32%、綿の80%、キャノーラ(なたね)の30%が遺伝子組み換え品種です。
面積はアメリカが最も多く、次いでブラジル、アルゼンチンと続きます。
アメリカでは安価な食品には遺伝子組み換え食品が使われている可能性が高いです。使われていない場合はそのように記載されていて、たいてい割高になっています。
日本においては、鑑賞用の花(青いバラなど)を除き、遺伝子組み換え作物は栽培されていませんが、輸入する穀物の半分以上が遺伝子組み換え作物と言われています。穀物は家畜の飼料や食用油、しょうゆ、コーンスターチなどに加工されています。
GMOが作り出す問題
健康に悪影響を与える可能性がある
遺伝子組み換え企業や政府機関は、遺伝子組み換え食品は安全だと宣言しています。しかし、その安全には全く根拠がありません。実験期間はわずか90日間、3カ月の実験で健康被害がでていないというだけなのです。しかもそのデータの詳細は一般には公開されておりません。実際、遺伝子組み換え食品の割合が非常に高いアメリカでは、遺伝子組み換え食品が世に出回るようになったと同時に、ガン(甲状腺ガン等)、白血病、アレルギー、自閉症などの慢性疾患が急増してるというデータがあります。この事実だけからGMOが有害と断言することは出来ませんが、危険の可能性は十分指摘できるでしょう。
自然環境を破壊する
前述の≪なぜ遺伝子組み換えをするの?≫で述べたように、除草剤耐性をもたせた作物へは除草剤や農薬を散布して、育てたい作物だけを育てます。その結果、除草剤の使用量が急速に増えました。年々さらに危険性の高い農薬が広大な地域に散布される可能性が出てきています。さらには、まかれた除草剤は地下水を汚染し、地下水を飲料水として使う人々に健康被害が出ています。
遺伝子組み換え作物、GMOの表示
NON GMOの表示
遺伝子組み換えでない、というマークは、非営利団体による任意のマークがあります。
USDA ORGANIC の表示
もしくはオーガニックということは遺伝子組み換えもしていないということなので、Organicと記載があるもの、もしくはUSDAのOrganicマークがついているものを選びましょう。
実際の表示
こちら、いつも利用しているWhole Foods Market(ホールフーズ)のチアシードです。
写真だと少しわかりづらいのですが、左下にオーガニックマーク、右下にNON-GMOマークが印刷されています。